何が来るかお楽しみ
最近パソコンを始めた人に補足しておきます。初期のPentium(60,66,90,100)にはバグがありました。ある数字で割算を行うと
間違った答を返すというものです。インテル曰く「浮動小数点演算時における精度低下の問題」。これが社会的問題になったのは
94年11月だったと記憶しております。当時ハイエンドだったこれらのマシンを大枚はたいて買っていた人たちの怒りはそれはもう
すごいものでした。(詳細は大手BBSの過去のログを見てください)。ここで問題となったのはインテルはこの事実を知りつつバグ付きPentiumを出荷し続けて
いた、と言う事です。内部の事情はどうだか知りませんが、購買者としてはちょっと嫌ですね。
でその後すったもんだがありまして結局インテルは「永久に無償で交換する」と言うことで一応の決着が付きました。
当時486ユーザだった私は全く関係が無く、無償交換とは気前がいいねぇ、位しか思いませんでした。
そして月日は流れ、バグペンの事は歴史の1ページになった頃、そいつは突如として現れました・・・・
先日EPSON PC586RAを購入しました。早速分解してCPUを確認したところまばゆいばかりの金色に光り輝くPentiumが出現。
私は軽いめまいをおぼえました(嘘です)。背面のプレートが金色のタイプは明らかに初期のPentiumです。故に「バグ付き」
の可能性大です。早速デバマネ−数値データプロセッサで確認したところ「バグ付き」とでました。当時自作した判定ソフトでも
「クロ」。
別にバグがあって普段困ることはありませんが、せっかくインテルが「永久無償交換」と言ってるのだから交換して貰うことに
しましょう。と言っても段取りが分りませんのでとりあえずインテルのフリーダイアルへ・・・・
担当者曰く「どうやってバグ付きと調べたのか?NIFTYのCPUIDF.EXEなるソフトで調べて出直せ。話はそれからだ」
かなり意訳してますがこんな感じで突っぱねられました。とりあえずNIFTYで拾ってきて実行。ファイル名の通り
CPUIDを表示するだけのソフトでした。また、バグ付きのPentiumで実行すると何やら英語でずらずら・・・。
適当に訳すと「お前のはバグ付だ。だけど交換してやる。電話しろ」。んー。どうせ大した事無いソフトなんだから
日本語化くらいしてくれてもいいだろうに>インテル
画面のハードコピーを取って電話。前回と同じ事を聞かれたのでCPUIDF.EXEで調べた、と伝えた。ただしモデル名、ステッピング
の事は聞かれず仕舞い。意味の無いことさせるなよ>インテル
次に名前、住所、電話、使用機種を聞かれた。「エプソン」と言うと担当者曰く「それではエプソンの方にあたってくれ」。
まだ手間かけさせる気か?!ちょっとムカついたので中古である事を理由にそっちでやれと言うとあっさり「それでは弊社のほうで・・・」
それなら最初からそう言え>インテル
その他放熱器、ソケット、交換作業は自分でやるか等を聞かれました。
「後日担当者から連絡する」で電話終り。
本当に電話がくるのだろうか?当分かかってこないような気がする・・・
案の定一ヶ月近く経っても全然かかってこないのでEPSON方面から攻めてみる事にしました。最初サービスセンタに
電話したら「本社のほうにかけろ。」そっちにかけたらなんと「もうウチではやってない。
インテルに言え」と来ました。やめたんならやめたって言えよな〜。>えぷそん
余談ですが「インテルの連絡先を後で電話する」と言ったっきり電話なし。まるで携帯が
壊れているかのようだ・・・(^^;;;;
再びインテルを攻めて見ました(今度はお姉さんだった)。またいつもの質問の後「と、言う会話を1ヶ月前にして、
それから音沙汰無しなんやがどないなっとんねん」と言うと「2〜3日中に担当者から
連絡を入れる」との事。
またですか・・・。またかかってこないな、きっと。やる気無いね!?>インテル
忘れかけていたころインテルから電話が来ました(意外にも若い女性でした)。内容は「ヒートシンクがいるか?」
「交換方法は交換品を先に送るか後に送るか」の2点。
ヒートシンクは貼り付けのようなので「不要」にしました。交換品は先に送って貰ってバグ付きを送り返す事
としました。
「後日書類を送る」で話し合い終わり。
速達で書類が届きました。散々待たした割に何で速達なのか良く分かりませんが。中身は「返却同意書」がメイン。
「バグ付きを送り返さなかったら金払います」と言う内容です。笑っちゃうのはPentium90MHzの標準価格で、
なんと「\55620−」。いつの話しでしょうね。
とりあえず同意書を書いてFAXで送りました。さて何日で送ってくるかな?
1週間で来ました。まぁまぁでしょう。早速中を開けてCPUの確認。「SX957
C518・・・」 なんとも古いPentiumが来ました。最新のロットが来るかと思っていたので超ガッカリ。
とりあえずCPUを入手したらまず
結果から書くと
90MHz(60*1.5) | ○ |
100MHz(66*1.5) | ○ |
110MHz(55*2) | ○ |
113MHz(75*1.5) | △ |
120MHz(60*2) | × |
早い話しが「根性無しの大ハズレ」でした。手間暇かけた挙げ句にこの有り様、
ついてないもんですね。PC586RAはド・ノーマルで使う事になるでしょう。