4.チューン



一般に各デバイスは多少なりともマージンを持っている。例えばあるチップが+5%までのマージンを保証していた場合、 +6%は「保証は無いが動くかもしれない」。それでは+7%は?+10%は?

ここではシステムの潜在的能力の引き出し方を伝授する。

準備


クロックアップ失敗でよくあるのが「HDD内のデータ破壊」である。BOOT用FDを常時入れておく、HDDはケーブルを外す等 しておいた方がよかろう。
余談:
よく耳にするのが「CPUの寿命が云々」。CPU等は1年で陳腐化、2年でゴミと化すのが常。そもそも高クロックで動かして寿命が縮まった 事例はほとんど無い。(多少はある。但し規定クロックなら使用可能)

CPU倍率アップ


CPUのクロック=バスクロック×倍率
である。クロックを上げるにはどちらか、もしくは両方上げればよい。倍率アップはCPUに根性があればそれでいい。ただしその分効果は少ない。 2ランク上げないと大抵の場合体感出来ない。

例:MMX166MHzは2.5倍で動いている。まず3倍の200MHzにする。FDで起動し、HDDが見えるか。見えたらCHKDSK。OKなら OSを起動。ディスク周りを中心に念入りにチェック。OKならスーパーπ等を動かしてみる。この時システム内の各チップ(チップセット、RAM、 ビデオチップ)を触り、異常発熱してないかチェック。

続いて3.5倍の233MHz。同様の手順で行う。但しCPUによっては規定以上の倍率を持ってない場合がある。 その場合はさすがにどうしようもないので倍率アップは断念。

バスクロックアップ


次はバスクロックのアップである。この手法は単なる倍率アップと異なり、システム内の全てのデバイスに影響を及ぼす。どれか一つでも 根性が無い場合アウト。その分成功した場合は体感出来る程のパフォーマンスアップとなる。

どのクロックが出せるかはマザーによるが、倍率はそのままで徐々に上げていく。手順は 上と同様。

なお、細かい設定をしたい場合はマザーボードにコテを入れる事になるが、面倒だ、転売出来ない、安定性に欠ける等の理由で 却下。上記目標が軽くクリアでき、なお且つ余力がありそうな場合はどうぞ。

症状と対策


うまくいかない場合は下記のような症状となる。

画面真っ暗
BIOS画面はいじれるが起動にいかない
DOS起動途中にこける

Win起動中にこける
Win起動するがエラー連発
Win起動し、ときたまエラー


画面出ない場合、起動しない場合はかなり苦しい。その他は電圧アップと冷却で乗り切れる場合がある。
まずコア電圧設定を変更する。0.2Vずつ上げて症状の変化を見る。
電源ユニットを開け、3.3V、5Vを上げる手法も常套手段。

冷却は既成のクーラはやめ、大型のフィン、ファンを付ける。シリコングリスは必須。チップセット、メモリ等が発熱している場合はこちらも 冷却する。
CPUの表面を砥石等で表面研磨し密着度を高める(あまり効果無し)


なお、ペルチェ素子を利用する手もあるが、取り扱いが面倒で効果を引き出すには十分な冷却が必要な為ここでは言及しない。

下記の写真は電源下に大型ファンを付けCPU直冷、温度センサを付け、前面パネルで監視可能としている。


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